製品を選ぶ際の基準となる「原料」
CBD製品を選ぶとき、「原料」の種類についての知識を持っておくことはとても大切です。
なぜなら、原料によって国の規制や体感効果に大きな差があるからです。
この記事では、主に3種類のCBD原料について説明します。CBDとは?という方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
CBD原料の種類
CBD原料であるフルスペクトラム、ブロードスペクトラム、アイソレートは一覧にすると以下のイラストのような関係になります。
CBD原料はアイソレート・ブロードスペクトラム・フルスペクトラムの3種類
CBDの原料には①アイソレート②ブロードスペクトラム③フルスペクトラムの3種類があります。それぞれ抽出方法や含有しているカンナビノイドが異なり、また体感できる効果も異なってきます。
それぞれの違いは精製度合いです。
CBD以外にもTHCやテルペン(植物の精油に含まれる成分)、その他カンナビノイドを含んだ麻そのものから始まり、フルスペクトラム→ブロードスペクトラム→アイソレートの順に精製されていきます。下の図で右のほうに行けば行くほど、CBDが単離された状態に近づいていきます。
①アイソレート
アイソレートは「isolate(=単離)」という意味で、クリスタルとも呼ばれます。CBDアイソレートにはCBD以外のカンナビノイドはほとんど入っておらず(CBDが98%以上の原料メーカーがほとんど)、白い粉末状なのが特徴です。
アイソレートの魅力は、何よりも余計なものが入っていないことです。基本的にTHCやその他カンナビノイドは0%なのでCBDそのものを楽しむことができます。なお、水溶性の原料開発も進んでいますが、脂溶性なのでその点は注意が必要です。
ブロードスペクトラム、フルスペクトラムと比較して原料価格も安く、日本のCBD製品ではアイソレートが使われていることが多いです。
ドーピング対象ではないので、アスリートも利用が可能
各種カンナビノイドの中でも、CBDだけは世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の規制対象に入っていません。(下画像の”EXCEPTIONS”)アイソレートが含むのはCBDだけなので、アスリートも利用が可能です。
②ブロードスペクトラム(ディストレート)
ブロードスペクトラムには、日本で禁じられているTHCを「除く」その他カンナビノイドが含まれています。
海外ではディストレート(=Distillate、蒸留物)と呼ばれており、蜂蜜のような粘度が高い液体または固形のワックスで販売されています。
アントラージュ効果について
ブロードスペクトラムはアイソレートと異なりその他カンナビノイドが含まれていることにより、「アントラージュ効果」と呼ばれる効果を期待できます。
アントラージュ(=entourage、フランス語で「取り巻き」)効果とは、CBDをCBD以外のカンナビノイド(CBC、CBG、CBNなど)やテルペン類(植物化合物)等とともに摂取することで生まれる相乗効果のことです。
CBDやその他のカンナビノイドなどを、単体ではなく一緒に摂取することで高い効果が得ることができます。
ブロードスペクトラムはTHCが含まれていないため、日本への輸入や商品製造で利用することが可能です。
③フルスペクトラム
CBDフルスペクトラムは、麻から抽出可能な全てのカンナビノイドを含有した原料です。ブロードスペクトラム同様、アントラージュ効果を得ることができます。
一方で、「全ての」という言葉が指すとおり、日本で禁じられているTHCも含まれる可能性があります。その場合、日本へ輸入することはできません。
なお、メーカーによっては、THCを除去するプロセスを経ていない(=ブロードスペクトラムではない)が、THCが検出されないために「フルスペクトラム」と表記している場合があります。この場合、正式に輸入を行うことができますが、検出機器の感度などによってはTHCが含有されているリスクは残ります。
最終的な使用は自己判断でお願いいたします。
原料別 効果の感じ方
アントラージュ効果の項で説明したとおり、CBDはその他カンナビノイドやテルペンと一緒に摂取された時により大きな効果を発揮します。その種類は多ければ多いほど効果を感じやすいと言われているため、一般的には
フルスペクトラム>ブロードスペクトラム>アイソレート
の順で効果を感じやすくなります。
製品の選び方
CBDは、体感効果を感じられる量が人によって異なります。詳しくは、こちらの記事をご参照ください。
原料による体感効果も異なるため、初心者は最も効果が控えめであるアイソレート原料から出来たCBD製品を小容量から試していき、自分に合った含有量を見つけるのをおすすめします。