エンド(内因性)カンナビノイドとは?
私たちの身体で作られるカンナビノイド
エンド(内因性)カンナビノイドとは、私たちの身体で作られるカンナビノイド(生理活性物質)のことです。
内因性カンナビノイドには「アナンダミド」「2-AG(2-アラキドノイルグリセロール)」の2種類があり、この2種類のエンドカンナビノイドとこれらを受容し、結合する「CB1」「CB2」受容体、神経回路ニューロンなどによって構成されたシステム(エンド・カンナビノイド・システム)を通じて作用します。
フィト(植物性)カンナビノイド
なお、大麻草から抽出されるカンナビノイドのことは、内因性カンナビノイドと区別するために「フィト(植物性)」カンナビノイドと呼ぶことがあります。
エンド・カンナビノイド・システム(ECS)とは?
エンド・カンナビノイド・システム
エンド・カンナビノイド・システム(ECS:Endcannabinoid System)とは、私たちの身体に備わっている身体調節機能・恒常性維持のためのシステムです。
理科の授業で「ホメオスタシス(恒常性)」という言葉を聞いた覚えがありませんか?
エンド・カンナビノイド・システムは人間の恒常性を維持する役割を担っており、具体的には外部からストレスを受けたときに体内のバランスを取り戻し、肉体的・精神的な健康状態を調整する機能があります。
カンナビノイド受容体
エンド・カンナビノイド・システムにはカンナビノイドを取り込むことに特化した受容体が含まれており、人間の身体にはこれらの受容体が体内に200種類以上あります。
エンドカンナビノイド受容体に届いたカンナビノイドが、エンド・カンナビノイド・システムの機能で身体に作用するという仕組みです。
受容体には、中枢神経や脳などに存在する「CB1」、免疫系の細胞に存在する「CB2」の2種類があります。
身体の部位によって存在するカンナビノイド受容体が異なり、CB1は主に痛み・不安感の緩和や幸福感を感じる作用、CB2は免疫機能の調整などの作用があります。